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『ミスト』

今回は『ミスト』です。

 

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7月19日の夜、メイン州西部の全域が、未曾有の激しい雷雨にみまわれた。嵐に脅える住民たち。湖のほとりに住むデヴィッド(トーマス・ジェーン)は、妻のステファニー(ケリー・コリンズ・リンツ)、5歳の息子ビリー(ネイサン・ギャンブル)と地下室に避難していた。
翌日は晴天。しかし、デヴィッドは湖の向こう岸に発生した霧の壁を見て不安になる。それは不自然にこちらに流れてくるのだ。とにかく彼は、息子と隣人の弁護士ノートン(アンドレ・ブラウアー)と買出しに行くことにした。
大通りに着いたデヴィッドは妻に連絡を取ろうとするが、携帯電話も公衆電話も不通だった。
3人がスーパーマーケットの中へと入ると店内は大混雑。スーパーマーケットのレジ・カウンターには長い行列ができ、その中には骨董品店の女主人カーモディ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)、軍服を着た3人の兵士、老女教師アイリーンや新人の教師アマンダ(ローリー・ホールデン)がいた。
突然、鼻血を流した中年男ダンがマーケットに駆け込んできて必死の形相で叫んだ、「霧の中に何かがいるっ!」
人々が窓ガラスの方へ群がると、深い霧が駐車場の半分以上を覆っているのが見える。マーケットが霧に包まれると、突然大きな衝撃音が響きわたり、壁や天井にひび割れが起きた。
カーモディが言う「外は死、この世の終りよ」
発熱したビリーのため、デヴィッドが毛布を取りに店の倉庫に入った時、不気味な物音を聞く。
発電機を動かすために、外にある排気口を調べに行った男ノームが、突然、触手を持った不気味な物体の襲撃を受ける。デヴィッドたちは懸命に彼を助けようとしたが、彼はその生物と共に霧の中へ消えた。
デヴィッドは皆がパニックを起こさないよう、まずは、弁護士のノートンに事件を説明するが信じてもらえない。そこで全員に呼びかけた。「霧の正体は不明だが、その中に危険な生物が潜んでいる」と。
周囲から笑いが起きた。カーモディは、「終末の時が来た」と持論を展開するが、アマンダに一蹴される。
デヴィッドが店長のバドを連れて倉庫へ行き、床に転がった不気味な触手を見せて、ようやく事態を納得してもらう。
デヴィッドを信じた者たちは、肥料やドッグフードの袋を防御用砂袋のように積み重ねバリケードを作る。また、武器になるようなナイフ、モップの柄、液体燃料を集め闘いの準備をする。
一方、カーモディは「神の意志に逆らうことはできない」と言い「今夜、彼らはやってきてあなたたちを捕まえる」と人々を不安に陥らせる。
ノートンと数人の男性たちは、未だにデヴィッドを信じようとしなかった。また、3人の兵士は、離れたところで激論を戦わせている。 
 夜になり、男がランプをつけた。すると突然、霧の中から巨大な虫や鳥のような生物が飛来。ガラスを打ち破りマーケット内に侵入。
人々はパニックに陥り、悲鳴が響き渡った。巨大生物の飛来に逃げ回る人々。      
デヴィッドも火をつけたモップで巨大生物たちと必死で戦う。
カーモディは神の怒りを語り、聖書の引用文を叫んだ。
生物の襲来から生きのびた人々は絶望の中にいた。襲われて死んだ者、やけどを負う者、恐怖から自殺した者…。
1人の女性が、カーモディが正しかったと言い出し、少しずつ彼女の信者が増えていった。
そんな中、霧と軍の関係を疑ったカーモディによって、兵士の1人が儀式の生贄として外に放り出されてしまう。兵士は霧の中に潜む生物に捕まり連れ去られてしまった…。
贖罪のため生贄を求め始めたカーモディから息子ビリーを守るためにも、ついにデヴィッドはマーケットから脱出することを決めた。
カーモディは「神の意志に反する」と言って激怒するが、デヴィッドは賛同する数人と一緒にマーケットから出る。
ついに姿を現す“霧”の正体とは?
人間は見たことのない恐怖の前にどのような選択をするのか。
絶望の果てに待っている衝撃の結末とは…。
 
この映画ミストはパニック映画として出来がかなり良かった。多くのパニック映画はパッケージや予告編などで、対象が何なのかが事前に分かる作品が多い。はっきりとは分からなくても、それがモンスターなのか異星人なのかはたまた天災地変なのか、大枠の部分、ジャンル分けはある程度事前に分かってしまう作品が多い。対してこのミストという映画は”霧”という程度しか分からず、敵がなんなのか、何が起こっているか、そもそもパニック映画なのかも良く分からずに話しが進んでいく。その伏せた様な絶妙のストーリー運びと、寂れた田舎町の不安感漂う描写がいい。何ともいえない緊張感やワクワク感、ミステリー感が次第に沸いてくる。正直ほぼ期待せず観ていたが、なにやらそのこの映画独特の雰囲気にいつの間にか引き込まれていた。
 
 
この映画が面白かったのは、そこからいらぬ方向に話が進んでいき別の”恐怖”を描き出すところ。なんというか、相手が何なのか、どんな世界観かなのは50分程度見れば分かる。ただそれとはまた違った方向の怖さで2度、3度と見ている人を驚きと恐怖に陥れる。そんなパニック映画だ。最後なんて恐怖のベクトル自体も変わってしまっている。
終始、恐怖やワクワクが感じられる映画だった。見えない恐怖や倫理観の恐怖といった、そういった部類の恐怖でした。